フォーラム Forum

特定非営利活動法人 日本緩和医療学会主催

第3回 PEACE 指導者フォーラム

第3回 PEACE 指導者フォーラムは、皆様のおかげをもちまして、盛況のうちに終了いたしました
ご参加いただきました120名の指導者の皆様、ご協力者の皆様に、御礼申し上げます。

 平成23年2月27日(日)、品川 THE GRAND HALLにて、第3回「PEACE指導者フォーラム」が開催されました。
 全国から120名の指導者の方々にご参加いただき、各地からの報告やグループワークが行われ、活発な議論や意見交換がなされました。
 当日の様子を一部ご報告いたします。今回ご参加いただけなかった指導者の方々にも、フォーラムの雰囲気を感じていただければ幸いです。

<第1部>
追加モジュールの紹介       座長: 阿部 泰之
精神腫瘍学モジュールの検討    座長: 秋月 伸哉

 午前中は2会場にわかれ、緩和ケア研修会修了者を対象とした「標準プログラムの不足部分を補うPEACEの追加モジュールの紹介と解説」精神腫瘍学修了者を対象とした「PEACEにおける精神腫瘍学に関するモジュールの改善に向けた意見交換のグループワーク」をそれぞれ行いました。

◆標準プログラムの不足部分を補う
PEACEの追加モジュールの紹介と解説
座長 旭川医科大学病院 阿部 泰之

 これまでのPEACEプログラムの不足部分であったエンドオブライフ・ケアに関する知識と技術、緩和ケアにおける基本的な態度を補足する目的として追加モジュールが作成されました。追加モジュールのマテリアルは既にホームページからダウンロードして使用が可能ですが、モジュールの意図、具体的な使用法など、わからないことも多かったようです。そこで本セッションでは、各モジュール作成担当者からスライドの特徴、使用にあたっての留意点などを解説しました。「モジュールの意図が理解できた」「どのように使っていいかがわかった」などのご意見をいただきました。今後もこのような機会を作って行いきたいと思います。

※事務局より
各モジュールに関する質問は時間の関係でセッション内にはお答えできませんでしたが、アンケート用紙で頂いた質問に回答し、ホームページに掲載するよう準備を進めております。準備が整いましたら改めてご案内いたします。

◆精神腫瘍学モジュールの検討
座長 千葉県がんセンター 秋月伸哉

 精神腫瘍学指導者研修会修了者は25名が参加し、小グループディスカッション、全体討議を通じて、精神腫瘍学モジュールの疑問点や、運営上の工夫、モジュールの改定(特にコミュニケーションを中心に)について、話し合いを行いました。
 コミュニケーションモジュールは様々なアレンジが報告されましたが、コメディカルをグループに入れる場合のメリット・デメリットの整理、追加シナリオの紹介、ファシリテーターが多い場合に行えるより高度なロールプレイなどが話題となりました。またアレンジについて、ロールプレイの目的が参加者にコミュニケーション技術の重要性に気づいてもらうことであることを理解した上で行うことを共有しました。
 今回の話し合いを踏まえて、今後の精神腫瘍学モジュールの改定や、オプションで使用できるシナリオ集の追加などが行われる予定です。

<第2部>
各地からの報告
座長: 志真 泰夫 (日本緩和医療学会 副理事長)

 第2部では、4道府県の指導者より、各地の緩和ケア研修会開催の取り組みや現状についてご報告いただきました。報告内容は下記PDFをご参照ください。

◇北海道大学病院 田巻 知宏さん PDF
◇千葉県がんセンター 坂下 美彦さん PDF
◇大阪府立成人病センター 柏木 雄次郎さん PDF
◇熊本赤十字病院 吉田 稔さん PDF

◆各地からの報告
座長 筑波メディカルセンター病院 志真 泰夫

 今年度の各地域からの報告は昨年度の指導者フォーラムでの報告からさらに具体的であった。北海道の田巻さんは参加者の移動を考えると広い地域では一般型研 修会が現実的であること、千葉の坂下さんは単位型研修会を県の担当者と協力を密にして実現していること、大阪の柏木さんからは多数の研修会を開催するため にPEACE指導者内のコミュニケーションとスキルアップ講習会などの組織化が重要なこと、熊本の吉田さんはがん診療協議会のもとでの組織的な運営が重要であること、各々これまでの実績をふまえて報告があった。それぞれの地域での今後の課題も示されて、来年度の進展が期待できる内容であった。

<第3部>
今後のPEACEプロジェクトについてのフォーラム
座長: 木澤 義之 (日本緩和医療学会 教育研修委員長)

 今後のPEACEプロジェクトについて解決すべき課題についてグループワークにより話し合いました。その後、今後の展望に関する意見交換を行いました。

◆今後のPEACEプロジェクトについて
座長 筑波大学院 木澤 義之

第3部では、平成22年12月に行われた、指導者研修会修了者に対する調査の結果が報告された後に、今後のPEACEプロジェクトをどう進めていったらよ いかについてグループワークと全体討論が行われました。新たなモジュールの追加、参加者のレベル別の研修コースの準備など教育コンテンツの整備、開催指針 の見直し、e-learningの併用や1日コースの設置など研修会自体のシステムの問題、病院や行政などの取り組むべき課題などが議論され多くの知見を 得ることができました。より多くの医師に緩和ケアの基本的な知識を学習してもらうためには学生や研修医への教育が重要であることも議論されました。今後こ こで得られた成果を来年のプロジェクトに生かしてゆきたいと考えています。

◇グループワークで出された意見(一部抜粋)

  • 教育からの底上げ
  • 研修医に必修化するかどうか? 参加医師のモチベーションの問題
  • 研修会参加者確保のために何をすべきか
    • * 研修医に必修とする
    • * がん拠点病院でDrの何%が修了-要件とする
    • * 他学会との連携
  • 診療報酬への反映、開業医へのインセンティブ
  • 講演会、研修会をわけてはどうか
    • * 今のペースでするのは体力的にも、人材的にも限界がある
    • * 病院のsettingによって研修医の経験していることが違うので工夫が必要
    • * 年配のDr.をもって引き込んでいく、基本的な緩和ケアが普及していない
    • * あまりに強引に参加させては研修がなり立たない、口こみで良いことが伝わる方が満足度高い
    • * コメディカルの参加希望高い
  • PEACE
    • * 初級編、中級、上級にわけて設定する
    • * 共同開催も許可してほしい
    • * 初級は初期研修終了Dr.に焦点あてる(必須)
    • * 緩和ケアチーム対象にした研修会にしてはどうか?
    • * 1日コースの設定(受けやすいコース設定)
  • より多くの参加者を集めるために
    • * コンパクトなカリキュラムを作成
    • * 階層化したカリキュラム、初級コース、上級コース
  • 在宅支援や家族支援、サポートについてのモジュール
    • * 治療期のside effectに対する
  • 実情とモジュールが合ってない時もある.特にコレサルテーション精神科、在宅など
    • → ネットワークの構築
  • 初期からのPCと終末期のPCと、やはり性格は少し違うのでは?
    • → 研修プログラムを分ける(増刷)、一般的なキソのもの/アドバンスのもの
  • 開業医の参加→何か要件をつけると受講は増えるが…
  • 若手、次世代の医師へ→学生、研修医などへ

 今後とも、指導者研修会の実施、緩和ケア研修会の開催支援に、より一層力を入れると共に、みなさまのご意見を直接伺い、また意見交換ができるような機会をご提供できるよう努力してまいりますので、これからもご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

【PEACE指導者フォーラム】
主 催: 特定非営利活動法人 日本緩和医療学会
共 催: 一般法人 日本サイコオンコロジー学会
事務局: 特定非営利活動法人 日本緩和医療学会 つくば事務局